虫プロアニメラマinプラスワン

ロフトプラスワンにて虫プロが大人向けに作った劇場アニメ
千夜一夜物語(69)」「クレオパトラ(71)」
哀しみのベラドンナ(73)」
通称「アニメラマ三部作」が来月、東中野で単館上映されるというので
その記念トークイベント。
壇上には唐沢俊一さん、立川談之助さん、ササキバラゴウさん、
そして虫プロの米森さん。
まずは予告編を・・
http://www.youtube.com/watch?v=08rizpspmug

海外向けを意識した予告編映像、大人向け作品という事で古典的な
性描写シーンのダイジェストなどで前半は会場は笑いに包まれ、
後半は当時の混迷した時代背景と、日本アニメはこれらの作品とは
違う方向に向かったという貴重なリアルタイム体験が語られ
充実したひととき!

自分がこれらの作品を知ったのは9年前、
古書で日本離れしたビジュアルの「千夜一夜」のパンフに驚き、
それが手塚先生のスタジオで作られ、
やなせたかしキャラクターである事に知り・・と二度三度驚きました。
そして70年代好きのクラブイベントで「ベラドンナ」の映像に出会い、
「なんでこんな作品が現在はなくなってしまったんだ?」という
のがその時の率直な感想でした。
しかも「千夜一夜」と「クレオパトラ」は手塚先生の指揮下に
制作されたのに、自身のタッチのキャラクターデザインではなく、
杉井ギサブローさんが提案した他の作家を立てる案を飲んだという。
「人間昆虫記」のように他人の画風を自作に取り込む事に長けている
手塚先生の計算があったのでしょうか。

ベラドンナ」のメインイラストを担当した深井国さんは
青年雑誌創刊間も無い頃はヨーロッパコミック「バーバレラ」のような
マンガを描いていたものの日本では浸透せず、この作品以降は
ネットで検索する限り挿し絵や新書カバーイラスト、油絵の世界で
活躍されてるそうですが、まだまだ活動の全貌が見えず
今後色々知りたい作家さんです。
矢沢永ちゃんの在籍した「キャロル」の映画作品の美術スタッフにも
クレジットされてるようですがこれって・・?
http://www.allcinema.net/prog/show_p.php?num_p=253322

同時代のイラストレータ宇野亜喜良さん(短編映像作品「白い祭」!)のようにファンによるスクラップコレクションが作品集に
まとめられるような機会があればいいなと思ってます。
(宇野さんと深井さんって交流あるのかな〜)

ちなみに「ベラドンナ」に声優として参加された米倉斉加年さんは、
76年ビアズリー風絵柄の絵本作品でボローニャ国際児童図書展で
グラフィック大賞を受賞されたようで「ベラドンナ」に魅せられた
一人ではないでしょうか?!
http://www.masakane.jp/

クレオパトラ」の脚本にクレジットされてる里吉しげみさんは
水森亜土さんの旦那さんで、現在も劇団未来劇場で作家として
健全だったりします。

今回のイベントで、まだ虫プロ作品には「新ジャングル大帝」「どろろ
「バンパイヤ」・・など実験的な表現をされてると知り
今後も興味は尽きません。
レンタル解禁にならんですかね〜

アニメラマ メインスタッフのインタビュー
http://www.style.fm/as/

ポレポレ東中野
http://www.mmjp.or.jp/pole2/

深井国さん個展!!!
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=12552239&comm_id=164574