三谷幸喜、岩井俊二トークイベント

池袋新文芸坐が6周年という事で一週間日替わりで
和田誠さんが「今みたいけどソフト化されてない邦画作品」を上映&
ゲストとトークイベントというのがあり朝から行ってきました。
http://www.shin-bungeiza.com/schedule.html#1209

今日「三十六人の乗客」「死の十字路」という作品の二本立て&
ゲストは三谷幸喜さん。会場前から行列ができスゴイ盛況ぶり!

「三十六人の乗客」は長距離バスを舞台に密室劇と乗客のキャラクターが
バラエティに富み三谷さん好みな感じが出てました。

「死の十字路」は乱歩原作で主演の三國連太郎が若くてビックリ。
両作品とも女優がキレイで、最近の作品に無い面白さに溢れてる。

和田さんと三谷さんのトークは「それはまた別の話」という
対談の単行本もこれまで出版されるほど息があっており、
お二人ともビリーワイルダーが本当にお好きなんだなと思いました。
明日も福田純監督「100発100中」目当てに行きたいと思ってます。
(これまでもこの劇場は高田文夫さん司会でビートたけし
大滝詠一さんなど豪華なゲストを目にでき感激でありました・・)


新宿に移動し、今日から上映になる岩井俊二監督「市川崑物語」へ。
とりあえず今日はカタログのみ購入しようか・・と
思ってたのですが、なんと岩井監督のトークがあるという事で
予定を変更して普通料金で入場。
http://www.ichikawakon.jp/

岩井監督は中学の頃見た「犬神家の一族」が映画好きになる
切っ掛けだったらしく、これまでも市川監督研究本にも
寄稿されたり、2002年ワールドカップの日本チームの
ドキュメンタリーを撮られたのももしかすると市川監督の
東京オリンピック」に触発されたのかもしれません。

映画は市川監督と夫人で脚本家だった和田夏十さんに焦点を
当てたものになっており、後半には岩井監督が交流を持つようになって
知ったエピソードなども交えられ他の人には作れない独自の色が
出ていましたが、この作品自体、来週より公開される「犬神家の一族」の
リメイク作のメイキング映像という所から企画されたものらしいので
岩井監督作にしては急いで作られたような物足りなさも正直感じました。
(実際、今朝まで編集されてたらしい)

市川監督には時代によって作品の色の違いがかなりあり
90年代後半の「黒い十人の女リバイバルで市川監督に衝撃を受け
京橋のフィルムセンター等の旧作上映を追っかけた僕としては、
監督のこれまでの全作品を振り返る企画に、犬神家のタイトルバックの
明朝体がかなりのウェイトを占めたのは正直違和感も感じましたが
岩井監督にはそれほどインパクトのあった映像だったのだろうと
解釈しました。