ジブリ美術館と武部本一郎展

あつ〜い中、三鷹の森ジブリ美術館へ。
フィルムチケットは「ハウル」のソフィーと変身後のおばあちゃん。

まっすぐに絵本販売の「トライホークス」にて企画展「3びきのくま」の
パンフ(¥500)とフリーペーパーのバックナンバーをいただいた。
優しい店員さんに感謝!

10分くらい並び、念願の短編アニメ「水ぐもモンモン」見る。
水中の描写や、主役のモンモンが水草に絡んだ空気を大事に動かす
仕草など、とても観察されていて良かった。
ここまでリアリティを表現してると、線画とセルによる表現が
煩わしくなったりはしないのだろうか?
音楽も格調ある感じで「おこさま映画」にはなってない。
やはり見る事ができて良かった。
次回は「星をかった少年」の頃に来よう。

ロシアの絵本「3びきのくま」をモチーフにした展示は、
いい意味でこどもに向けての展示物だった。
自分の子供の頃、どこかの遊園地でおおきな人形展示物が
とっても怖かったのを覚えている。
そんなトラウマを現代の子に植え付けようとしてる・・恐るべし!
森のくまの一家に迷いこんだ女の子の視点と、家庭を人間に侵入された
くま一家の視点が人間には共存している・・というのがテーマらしい。

売店では、購買欲はあるものの、これといって欲しい物が
なかったのが残念。中学の夏休み、地元にはない「アニメイト」を
訪れた記憶が蘇った(トトロの頃です)


根津の弥生美術館に移動し、挿絵画家「武部本一郎展」観賞。
http://www.yayoi-yumeji-museum.jp/

前日に見た挿絵画家時代の吉田竜夫さんの先達にあたる作品が興味深い。
会場につくと先日、酒井七馬の紙芝居を再現された方が
再び「いけずの踊子」をやっている(苦笑)
残念ながら武部作品の紙芝居には間に合わなかった。

宣伝ポスターにはSF系の作品が掲載されていたが、
子供の頃親しんだ「かわいそうなゾウ」やポプラ社の乱歩シリーズの
表紙絵も手掛けていた事に驚いた。

この人が手掛けた少年向けの小説本は、近所のお兄さんが手放し
古本屋の店頭で埃をかぶってる・・というのが僕の正直な最初の印象。
教育熱心なお母さんが買い与えました・・というような。
(ゴメンナサイ!)
ところが、印刷された本と共に並べられた原画を見ると
鮮やかな中間色が見事で、今の進歩した印刷技術で
新たな装丁でデザインした方が作品の良さが引立つ気がした。

会場にいた日曜画家風のおばさんが、学芸員
「この人が影響を受けた海外の画家は?」との執拗な問いに
「影響を受けた作品にプラスされた日本人ならではな繊細さが、
海外にオリエンタルな印象を与え評価されています」と答えていた。
もっともだと思う。