日本ロック写真史トークイベント

原宿のKDDIのイベントスペースみたいな所にて
先日発売された写真集「日本ロック写真史 Angle of ROCK」の
記念トークイベントが行われ、観覧してきました。
http://www.clubking.com/topics/archives/02event/811kddi.php

写真家の伊島薫、井出情児、鋤田正義、平間至三浦憲治
ハービー山口氏、この本のAD信藤さん、進行に編集の君塚さん、
表参道のヤッコさん、club kingの桑原茂一さんという超豪華メンバー。
昔、club kingから出た「smile ROCK」という写真集やコンピCDの
田舎で隠れファンだった自分は、実際にclub kingのイベントに
参加できて嬉しかったです。

通常、写真家の方はそれぞれ個人活動がメインで
こうして同じ会場に一堂に集まる事は珍しいと思われ、
異なる世代や雑誌媒体の写真家の方々の間にうっすら漂う
緊張感みたいなものが新鮮で、見えない垣根みたいなのが消え、
新しい何かが始まろうとしてる?みたいな
空気を勝手ながら感じてました。

90年代平間至さんらの作品がロッキンオンの雑誌から登場した時、
それまでの雑誌にありがちなスタジオでカッチリメイクで
作り込まれた写真を見慣れたファンにとって新鮮に感じたものでしたが、どの時代でも新しい作風をつくり出した方々の中には
「これまでとは違う物を!」というイイ意味でのあまのじゃくな
想いがあったという発言にジーンとし、
作品に使用した専門道具や技術の写真家同士ならではのやりとりは
魔法使い同士の暗号みたいでうらやましかったです。

60年代の「村八分」や「中津川フォークジャンボリー」の
岡林さんの時代はミュージシャンは表情を向けてくれず緊張感が
あったというエピソードは現在の音楽界ではほとんど見られない
景色のようでシビレました。

この本ができるまでには権利関係の処理などで企画から2年半、
表紙も当初はまったく異なる奇抜なデザイン案もあったそうですが、
最終的に現在の案に着地したとのこと。
個人的には井出情児さん、鋤田正義さんの仕事をもっと知りたいと
感じたとても勉強になったイベントでありました。 [rakuten:book:12100374:detail]