手塚ファン大会!!!!!!!!!!!!

かねてより楽しみにしていた手塚ファンクラブ主催のファン大会へ。
手塚ファンクラブはマンガ家のファンクラブとしては珍しい
プロダクション運営のオフィシャルな存在で79年発足。
先生の生前はファン大会が数回開かれ先生もギリギリで登場された事も
あったとか。
今回は23年ぶりの先生の没後初めての大会という事で、
再来年の生誕80周年記念イベントのステップとしての役割もあったと
思われる。会場のファンの投票で80周年用ロゴを決定するという
試みも行われた。
イベントの詳細内容があまりオープンに告知されなかったので
蓋を開けるまでどんなものか分からなかったけど、
手探り状態とはいえ思い入れが伝わる濃いイベントでした。

会場の草月ホールはかつて柳原良平さんなどのイラストレーターが
アニメの発表場として催しが開かれていた場所という事で感慨深い。
今回の大会では遺族として、監督として、プロデューサーとして
活躍された長男・手塚眞さんも幼い頃、父上と久里洋二さんの作品を
観にいらしたのだとか。

大会は12時半から開演し、終わったのは夕方18時半頃という
盛り沢山の内容で、豪華ゲストによる各回約30分くらいの
トークイベントと、現在の手塚プロダクションの各部署の
仕事の内容をPRするというコーナーが交互にはさまれた。

平日、版権ものの仕事をしている自分としては手塚プロダクション
現行の展開も大変興味深く、営業部の部長さんの進行の上手さに
感心した。最近の商品ではアトムのグッズも絵柄によって商品展開を分けられてるのだそう。「鉄腕アトム(原作初期の絵柄)」
「MIGHTY ATOM(80年代風の絵柄)」「ASTRO BOY(3Dの絵柄)」

ディズニーの「おしゃれキャット」やプリンセスが作品のイメージを
離れ、ギャル風な展開になっているのを受けて、リボンの騎士なども
そんなアレンジになっていたのはやや苦笑ものだったが、
時代に合わせるには必要な事なのだろうか。

トークゲストは、片山教授を進行役としてアトムの声で
おなじみの清水マリさんとお茶の水博士の勝田久さんのホンモノの
やりとり、BJピノコ水谷優子さんと意外に息の合った出崎監督の
やりとり、年末進行で忙しいのに参加された浦沢直樹さん、
編集の長崎さん、近年のアトムと火の鳥のアニメ監督さん、
そしてラストに再来年往年の名作を劇場作品制作される
杉井ギサブロー監督・・と一日で見るにはお腹いっぱいの
内容だった。せっかく話題がヒートアップしてきた時に
時間切れになり勿体無かったけど、皆さん「手塚作品を他の人にも
広めて欲しい」というメッセージは共通で、生前の手塚先生の人柄が
偲ばれた。

会場の参加者は近年BJのアニメからファンになった若い子から
親子連れ、かつてのファン大会にリアルタイムで参加した往年のファン、
マニア、わざわざ遠方から来たオールドファン・・と約300名の
顔ぶれ。
残された手塚プロダクションの今後の課題はマンガ離れした
世間一般の層と、濃いマンガ好きな層の二分化した
ターゲットをどう盛り上げていくかという所では無いか?
いつまでも作品のリメイクでこの先も続いて行くのか、果ては
ディズニーのように才能ある作品をプロデュースしていく商戦に
出る日もくるのか?・・・など余計な事を考えた一日でありました。
このイベントは来年も開催されるかもとの事です。