新藤兼人監督トークイベント

池袋・新文芸坐にて吉村公三郎監督7周忌追悼特集へ。
http://www.shin-bungeiza.com/schedule.html#d0203

この日は吉村監督と脚本家として多くのコンビ作を
残した新藤兼人監督が来場し、トークイベントという事で
会場は満員、僕も立ち見でしたが、去年かなりはまって
監督の作品を見てたので感激もひとしおでありました。
現役最年長の94才の新藤監督は孫で映画監督でもある新藤風さん
(デビュー作「LOVE/JUICE」はつんくプロデュース 笑)に
手を引かれ登場。

時おりジョークを交えたはっきりとした口調で
・戦後、ひとつ違いの年令の吉村監督と組むようになったが、
戦時中の軍の位は向こうが高かった

・監督は脚本を変更するのが通常だが新藤脚本には直しが入らなかった

新藤兼人自身の監督作に「鬼」「人間」「裸の島」等
異色作が多いのは、自分が他の監督に渡す脚本から漏れた
実験度の高い作品を自ら手掛ける事が多いというのが理由

・松竹を離れ近代映画協会を設立を設立した理由は
芸者をメインにした作品に対し会社よりNGが出たのが原因との事でした。

上映作品は日替わりですが、今日公開されたのは
高峰三枝子主演「暖流」(1939)と
原節子主演「安城家の舞踏会」(1947)。

「暖流」は病院の創立者が寝たきりになり、その家族と
後継者の対立を描いたメロドラマでしたが、
雨が降ってるようなフィルムで正直途中で寝そうになりました(笑)
旧作ならではの独特の間や「ごめんあそばせ」といったセリフが
なんとも・・

安城家の舞踏会」は身分制度の廃止による華族の没落ぶりを
描いたドラマで、せめて最後に客を招いて舞踏会を開いたものの
その裏側で展開される様々な人間模様がなかなか面白かったです。

主演の原節子は去年週刊誌に鎌倉での隠居生活が撮られてて
可哀相だと思いました。

夜はドラマ「李香蘭」を見ましたが上戸彩はどうしても
イメージではないのでは・・?と。
新文芸坐では13日に山口淑子李香蘭)主演の映画
「わが生涯のかゞやける日」が偶然にも上映されるらしいので
行ってみようかな。