映画「さくらん」

話題の映画「さくらん」を見に新宿歌舞伎町へ。
休日ということで結構な盛況ぶりでした。

なんの予備知識もなく見たのですが
江戸の遊廓の舞台が蜷川実花さんの写真の世界観で
細部まで貫かれ、瞬発力が命の写真と、長いテンション維持が
必要な実写の違いが有るのによくできてると感じました。

夏木マリ演じるおかみは「千と千尋」のまんまでおかしかったり
椎名林檎の音楽もソロ時代の楽曲をうまくアレンジしてたりで
和の中にもプラスアルファが加えられうまく溶け込んでるなあと。

80年代までの日本映画だったらいかに当時の風景を
正確に再現するかというのにこだわり、存在感を出すために
汚しを出すことで重さを出すところだと思うのですが、
本作はつくりものの世界観という前提でありながら、
よくある低予算作品の安っぽさを感じなかったのが見事でした。

4日の夜はテレビ「ソロモン流」で蜷川実花さんのドキュメンタリーが
やってましたが、今後もいろんなネタがありそうで
次作も楽しみです。「監督日記」という撮影中の記録本が
もうじき出るとの事なので読んでみようかな。

渋谷パルコで開催された映画舞台の展示は
最終日の5日に駆けつけたものの、すでに終了してて残念。
和を表現した作品を送りだす人間にとって
ひとつハードルができたものだと感じました。